IST PRIVATE RESIDENCE | 2009

Location : Osaka-shi, Osaka
Structure : SE structure
Size : 2 stories
Site area:296.74㎡
Construction area : 229.89㎡
Total floor area : 453.95㎡

大阪市内のある密集した住宅地に計画地があった。まわりを見渡せば長く町と育った住環境がそこには見受けられた。今回の建築という行為の中、既存の町との調和という意識を持ちながらも古くなった環境に新しい風を送ることもよいのではと施主と話し合ったように憶えている。
白い大きな箱に空の青が重なり、だれもが青と白のコントラストを美しいと感じることが出来る建築でも良いと考えている。外部からのプライバシー確保のため、外部の窓を最小限に抑え、光り井戸を中心に中庭(3.64m×6.37m)に光りを落とし込み、中心から広がりある光の空間をイメージし、囲むように回廊型の設計を施している。
そして、この光り井戸となる空間が室内に溶け込み広がりを感じるとともに、家族がそれぞれに異なる空間でいたとしても、この空間を介して繋がるというように、ほどよい距離感を持って共存する家族を想像する。建物に入ると中庭を介して、さわやかな光が家中へ降り注ぎ、光と空をいつも感じながら過ごすことができるように。まるで屋外にいるような開放感を感じながら、この曖昧な空間がより上質な空間づくりとなるだろう。中庭を住まいの核として計画したからこそ、他にはない自然の恵みを存分に享受できる贅沢な空間が生まれたとも考えている。